潮来の洋服店
 
2016
所在地 :茨城県潮来市
用 途 :婦人服店舗
床面積 :76.77㎡
 
グラデーションによって繋げる

3階建て鉄骨造の1階部分の店舗リノベーションである。

以前は商店街で賑わっていた通りは、大通りに集約されたショッピングセンターの影響でいくつもの店舗が閉店し、車だけが数多く通過していく。
施主はこの場所で婦人服店舗を数十年続け、この店舗で購入することがこの地域のある種のブランドになるようなお店へと成長させていた。

その数十年をこれからへと繋げること、開店当初から正面に存在していた店舗の看板、通りとの関係がとても重要なものと思えた。

1階と上階を切り離すことや全体を変えるのではなく、既存外壁を活かしながら柔らかく繋がるグラデーションファサードを提案した。

壁面家具や家具と一体化された姿見には、上部にグラデーションブラスト加工を施すことによって、グラデーションフィルムの強化ガラスと共に、女性らしい柔らかく包まれた空間とした。
3枚の吊り棚の棚板も、最上段から最下段に向かって徐々にバイブレーションの番手を低くし、鏡面度合いを変化させたグラデーションとなっている。
什器は全て吊り構造とすることで、今後の自由な使い方と商品が店内に浮遊する空間を実現した。

交差点の角にあるこのお店が、通りを明るく照らしていく。

 


 

 写真撮影 若林勇人